「コンビニで資料をコピーした10円の領収書、科目は何にすればいい?」
「コピー機のリースで毎月かかる『カウンター料金』も、コピー代と同じ科目でいいの?」
日常的に発生するコピー代ですが、実はその発生状況によって選ぶべき勘定科目が変わることをご存知でしょうか。適当に仕分けをしていると、後から「どの業務にいくら使ったのか」が把握できなくなったり、税務調査で経費の妥当性を説明しにくくなったりすることもあります。
この記事では、公認会計士兼SEOライターの視点から、コピー代の正しい勘定科目と、状況別の仕訳パターンを世界一わかりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、手元の領収書をどの科目に放り込めばいいか、もう迷うことはありません。
【結論】コピー代の判定基準まとめ
- 少額・一般的なコピー:「事務用品費」または「消耗品費」
- リースの枚数課金:「消耗品費」または「リース料」
- 大量のチラシ・冊子作成:「新聞図書費」または「外注費」
- 販売目的のコピー:「仕入高」
コピー代の主な勘定科目は「事務用品費」か「消耗品費」
コピー代の処理で最も一般的に使われるのは、「事務用品費(じむようひんひ)」または「消耗品費(しょうもうひんひ)」です。どちらを使っても間違いではありませんが、自社のルールとして統一することが重要です。
「事務用品費」と「消耗品費」の使い分け
一般的に、文房具やコピー用紙などの事務的な消耗品を「事務用品費」とし、それ以外の短期間で使い切る備品を「消耗品費」と区別することが多いです。しかし、管理をシンプルにするために「消耗品費」に一本化している企業も少なくありません。
| 使用科目 | おすすめのケース | 理由 |
|---|---|---|
| 事務用品費 | 事務作業でのコピーが多い場合 | 文房具などとまとめて管理できるため |
| 消耗品費 | 科目の数を増やしたくない場合 | 汎用性が高く、多くの経費をまとめられるため |
実務上のアドバイスとしては、一度決めた科目は継続して使うことが大切です(継続性の原則)。昨日は事務用品費、今日は消耗品費とバラバラにすると、前年との比較ができなくなり、税務署からも「管理がずさんである」と見られかねません。
【状況別】コピー代の勘定科目判定ガイド
一口にコピー代と言っても、その形態は様々です。ここでは、実務でよくある4つのパターン別に最適な科目を判定します。
1. コンビニでのセルフコピー:事務用品費・消耗品費
外出先や小規模オフィスで、コンビニのマルチコピー機を利用した場合です。これらは日常的な事務作業の一環であるため、「事務用品費」または「消耗品費」で処理します。
2. 複合機のカウンター料金:消耗品費・リース料
オフィスで複合機をリースしている場合、コピー1枚ごとに数円を支払う「カウンター料金」が発生します。これは「トナー代や保守料」を含んでいるため、「消耗品費」で処理するのが一般的です。ただし、リースの月額固定費と合わせて「リース料」に含めて処理しているケースもあります。
3. 大量印刷・製本(キンコーズなど):新聞図書費・広告宣伝費
数百部単位での資料作成や、チラシの印刷を外部に依頼した場合は、金額も大きくなります。この場合、用途によって科目を使い分けるのがプロの処理です。
- 社内資料・研修テキスト:新聞図書費、事務用品費
- 集客用のチラシ・パンフレット:広告宣伝費
- 特別なデザインを含む外注:外注費
4. 図書館での資料コピー:新聞図書費
調査研究のために図書館や資料館でコピーをした場合は、書籍の購入に近い性質を持つため「新聞図書費(しんぶんとしょひ)」を使うのが適切です。もちろん、事務用品費として処理しても税務上の問題はありません。
コピー代の仕訳例
具体的な仕訳の書き方を、ケース別に確認しましょう。ここでは「消耗品費」を使用する例で解説します。
ケース1:コンビニで資料をコピーし、現金で支払った
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 100 | 現金 | 100 |
※摘要欄には「会議資料コピー代(セブンイレブン)」のように、内容と場所を記載しておくと親切です。
ケース2:月額のカウンター料金が普通預金から引き落とされた
| 借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 消耗品費 | 5,500 | 普通預金 | 5,500 |
※インボイス制度開始後は、領収書や請求書に「登録番号」があるかを確認し、消費税を「10%標準課税」として処理します。
税務調査で突っ込まれないためのポイント
コピー代そのものは少額ですが、塵も積もれば山となります。税務上の注意点を2つお伝えします。
1. プライベートなコピーの混入を避ける(個人事業主)
個人事業主の場合、家族の写真や私的な書類をコンビニでコピーすることもあるでしょう。これらは当然、経費にはなりません。領収書の裏に「○○案件の資料」と一言メモしておくだけで、税務調査時の信頼度は格段に上がります。
2. インボイス制度への対応
コンビニのコピー機であっても、経費にするにはインボイス(適格簡易請求書)が必要です。最近のコピー機は、支払後に「インボイス対応の領収書」を発行できる機能が備わっています。必ず領収書を発行し、登録番号の有無を確認してください。もし番号がない場合は、仕入税額控除が受けられない(消費税分損をする)可能性があるため注意が必要です。
Q&A:コピー代に関するよくある迷い
Q:コピー用紙を束で購入したときは?
A:コピー用紙そのものの購入も「事務用品費」または「消耗品費」です。コピー代と同じ科目で管理しましょう。
Q:1枚10円のコピーにインボイスは必要?
A:厳密には、消費税の控除を受けるためには必要です。ただし、公共交通機関のような「3万円未満の特例」はコピー代には適用されません。少額であっても、領収書は必ず保管しましょう。
まとめ:コピー代の仕訳は「継続性」が命
コピー代の勘定科目は、一般的な事務利用であれば「事務用品費」か「消耗品費」を選べば間違いありません。大切なのは、一度決めた科目を使い続けることです。
もし、こうした日々の細かい仕訳に時間を取られ、本来の業務に集中できていないのであれば、会計ソフトの自動連携機能を活用することをおすすめします。スマホで領収書を撮るだけで科目を推測してくれる機能を使えば、コピー代の仕訳に悩む時間はゼロになります。
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