「外出先でコインパーキングに止めた」
「事務所の近くに月極駐車場を借りた」
「取引先との会食で駐車場を利用した」
一口に駐車場代と言っても、その利用シーンは様々です。経理処理において、駐車場代は「何のために止めたか」によって勘定科目を使い分ける必要があります。
この記事では、実務でよく使われる4つの勘定科目と、それぞれの判断基準を整理して解説します。
結論:利用シーン別の推奨科目
- 旅費交通費
営業や出張先での一時的な利用(コインパーキングなど)。 - 地代家賃(または車両費)
月極契約で借りている固定の駐車場代。 - 接待交際費
取引先の接待や、お中元・お歳暮の持参時に利用した場合。 - 福利厚生費
全社員が利用できる社内イベント等での利用。
1. シーン別・勘定科目の選び方
駐車場代の処理で迷ったら、以下の表を参考にしてください。
| 利用シーン | おすすめの勘定科目 | 理由・備考 |
|---|---|---|
| 営業先での一時利用 | 旅費交通費 | 移動に伴うコストとして管理するため。 |
| 事務所の月極駐車場 | 地代家賃 | 場所を借りる「賃借料」としての性格が強いため。 |
| 社用車の保管場所 | 車両費 | 「車の維持費」としてまとめて把握したい場合に便利。 |
| 取引先との会食時 | 接待交際費 | 接待という「目的」に紐づく費用のた。 |
基本的には、コインパーキングなどのスポット利用は「旅費交通費」、毎月決まった金額を払う契約は「地代家賃」と覚えておけば間違いありません。
2. 月極駐車場は「車両費」でもいい?
会社によっては、ガソリン代、車検代、保険料、そして駐車場代をすべて「車両費」という科目で統一しているケースがあります。
これは間違いではありません。むしろ「車1台を維持するのに年間いくらかかっているか」を分析したい場合には、車両費にまとめる方が経営判断に役立ちます。
💡 実務のポイント
管理上の理由があれば「車両費」でOK。ただし、一度決めたら「継続性の原則」に基づき、毎年同じ科目で処理することが重要です。
3. 消費税とインボイスの注意点
駐車場代は、原則として消費税10%の課税対象です。ただし、実務上は以下の2点に注意が必要です。
① 課税か非課税かの判定
- 通常の駐車場: 課税。
- 地面が整備されていない更地: 土地の賃貸借とみなされ、非課税になる場合があります。
※アスファルト舗装やフェンスがある場合は、施設利用となるため課税です。
② インボイス(適格請求書)の保存
コインパーキングの場合、精算機から発行されるレシートが「適格簡易請求書」の形式を満たしていれば、仕入税額控除が受けられます。感熱紙で文字が消えやすいため、保管には注意しましょう。
4. 仕訳例:月極とスポット利用
具体的な仕訳の書き方を確認します。
例1:月極駐車場代 22,000円が銀行から引き落とされた
| 借方 | 金額 | 摘要 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 地代家賃 | 22,000 | 〇月分駐車場代 | 普通預金 | 22,000 |
例2:営業中のコインパーキング代 1,000円を現金で払った
| 借方 | 金額 | 摘要 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|---|
| 旅費交通費 | 1,000 | 〇〇訪問時駐車場代 | 現金 | 1,000 |
まとめ
駐車場代の勘定科目は、以下の3つの視点で選びましょう。
- スポット利用か、月極契約か?(旅費交通費 vs 地代家賃)
- 維持費として管理したいか?(車両費)
- 特別な目的があるか?(接待交際費など)
特に個人事業主の方が自宅の駐車場を仕事でも使っている場合は、家賃と同様に「家事按分」が必要です。ガソリン代の按分比率と合わせて、合理的な基準で計算するようにしてください。
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