税理士試験は会計学2科目と税法3科目の合計5科目に合格する国家試験です。1科目ずつ受験でき、合格した科目に有効期限はありません。簿記論・財務諸表論は令和5年度から受験資格が不要。働きながらなら年1〜2科目で4〜6年が現実的な射程になります。
この記事でわかること
- 税理士試験は会計学2科目+税法3科目の合計5科目を1科目ずつ積み上げる試験だということ
- 簿記論・財務諸表論は令和5年度から受験資格が不要で、税法科目は学識・資格・職歴・認定の4ルートであること
- 合格率21.6%の内訳と、5科目に到達した人が527人という数字の読み方
- 科目を合格率でなく「その後の実務で使う場面」から選ぶという判断軸
- 会計事務所の繁忙期と試験日程がどこで衝突し、何年計画になるか
公的情報源: 国税庁「税理士試験」(参照)/国税庁「令和7年度(第75回)税理士試験結果」/国税庁「第76回税理士試験受験案内」
結論を先に書きます
税理士試験は、1科目ずつ合格を積み上げていく試験です。5科目を一度に受ける必要はなく、合格した科目は次の年に持ち越せます。
だから働きながらでも挑めます。実際、令和7年度(第75回)の受験者36,320人のうち、41歳以上が11,632人。社会人が長期戦で取りに行く試験だと、国税庁の結果表がそのまま示しています。
一方で、合格率21.6%という数字だけを見て計画を立てると外します。この21.6%には1科目だけ受かった人が含まれ、5科目に到達したのは527人。受験者に対して約1.5%です(国税庁「令和7年度(第75回)税理士試験結果」)。
- 合格に必要なのは会計学2科目(簿記論・財務諸表論)+税法3科目。合格基準は各科目とも満点の60%
- 合格した科目は有効期限なし。翌年以降は免除申請でき、積み上げが消えない
- 簿記論・財務諸表論は誰でも受験可(令和5年度から)。税法科目だけ受験資格が要る
- 科目選びは合格率でなく顧問先や勤務先で実際に使う税目から決めるほうが後で効く
- 働きながらの現実的なペースは年1〜2科目・4〜6年。止まる原因は能力より年間スケジュール
受験を続けられるかどうかは、勉強法よりも「勉強時間を確保できる職場か」で決まる面があります。科目合格が今の職場でどう評価されているかは、外の相場と比べないと分かりません。会計士・税理士に特化した転職エージェントの無料面談で確かめる方法もあります。
税理士試験とは?会計学2科目と税法3科目の科目合格制

税理士試験とは、会計学2科目と税法3科目の合計5科目に合格して税理士になる資格を得る国家試験です。年1回、8月上旬の3日間に実施されます。
大事なのは、5科目を同じ年にそろえる必要がないこと。1科目ずつ受験でき、合格した科目は次の年以降の試験で免除申請できます。国税庁の「第76回税理士試験受験案内」にも有効期限の定めはなく、一度合格した科目は消えません。
合格基準点も明快です。各科目とも満点の60%(同受験案内・令和8年度)。相対評価の要素はありますが、公表されている基準は「60点」の一本です。
11科目の構成と選び方の枠組み
試験科目は全部で11科目。その中から、次のルールで5科目を組みます。
- 会計学に属する科目(簿記論・財務諸表論)=2科目とも必須
- 所得税法・法人税法のうち、いずれか1科目を必ず選ぶ(選択必修)
- 残り2科目を、相続税法・消費税法または酒税法・国税徴収法・住民税または事業税・固定資産税から選ぶ
消費税法と酒税法はどちらか一方、住民税と事業税もどちらか一方しか選べません(国税庁・受験申込みQ&A 問6)。この組み合わせ制限を知らずに計画を立てると、あとで科目を差し替えることになります。
令和8年度(第76回)の日程と受験手数料
令和8年度は8月4日から6日の3日間で実施されました。時間割は科目ごとに固定されており、同じ日の同じ時間帯の科目は同時に受けられません。
| 試験日 | 時間 | 科目 |
|---|---|---|
| 8月4日(火) | 9:00〜11:00 / 12:30〜14:30 / 15:30〜17:30 | 簿記論 / 財務諸表論 / 消費税法または酒税法 |
| 8月5日(水) | 9:00〜11:00 / 12:00〜14:00 / 15:00〜17:00 | 法人税法 / 相続税法 / 所得税法 |
| 8月6日(木) | 9:00〜11:00 / 12:00〜14:00 / 15:00〜17:00 | 国税徴収法 / 固定資産税 / 住民税または事業税 |
受験手数料は申込科目数で決まります。1科目4,000円、2科目5,500円、3科目7,000円、4科目8,500円、5科目10,000円(国税庁「令和8年度(第76回)税理士試験公告」)。
申込みは4月20日から5月8日まで。令和8年度からは専用サイトからのオンライン申込みが可能になりました。合格発表は令和8年11月27日です。
税理士試験の受験資格|会計科目は不要・税法科目は4つのルート

受験資格でつまずく人は多いのですが、いまは入口がかなり広がっています。簿記論・財務諸表論は、受験資格の制限なしで誰でも受けられます(令和5年度・第73回から。国税庁・受験資格Q&A 問11)。
年齢や国籍の制限もありません。会計科目だけを申し込む場合は、資格を証明する書面の提出自体が不要です。
税法科目だけは、次の4つのうち1つを満たす必要があります。
| 区分 | 要件の例 | 主な提出書面 |
|---|---|---|
| 学識 | 大学・短大・高専の卒業者で「社会科学に属する科目」を1科目以上履修/大学3年次以上で62単位以上 | 成績証明書(卒業証明書) |
| 資格 | 日商簿記検定1級合格者/全経簿記能力検定上級合格者 | 発行元の合格証明書 |
| 職歴 | 法人・個人事業の会計事務、税理士等の業務補助、税務官公署の事務などに通算2年以上 | 職歴証明書 |
| 認定 | 国税審議会による個別認定 | 受験資格認定通知書 |
学識ルートは令和5年度の改正で大きく緩みました。従来の「法律学または経済学」から「社会科学に属する科目」へ拡充され、社会学・政治学・心理学・統計学なども対象です(国税庁・受験資格Q&A 問18)。教養科目・共通科目として履修したものでも構いません。
文学部や理工学部の卒業でも、教養課程で1科目でも該当していれば税法科目の受験資格があります。「自分は文系学部じゃないから無理」と早合点する必要はありません。
会計事務所で働いている人は職歴ルートが開く
見落とされやすいのが職歴ルートです。法人または個人事業の会計に関する事務に通算2年以上従事していれば、税法科目の受験資格が認められます。
ただし範囲は限定されています。国税庁が例示するのは、仕訳・元帳への転記・決算手続・財務諸表の作成といった業務。単純な入出力作業の期間は含まれません(同Q&A 問19)。
つまり、経理や会計事務所の実務を2年続けている人は、その時点で入口を通過しています。仕訳の考え方そのものが不安な段階なら、まず複式簿記とは?単式簿記との違いと記帳ステップで土台を固めてから科目を選ぶほうが早道です。
税理士試験の科目の選び方|合格率でなく実務から決める

科目選びで最初にやりがちなのが、合格率の低い科目を避けることです。ところが公表データを並べると、この基準はあまり機能しません。
合格率は年によって大きく振れる
令和7年度(第75回)の科目別合格率と、前年の数字を並べたのが下の表です。あわせて令和8年度(第76回)の受験申込者数も載せました。
| 科目 | 令和7年度の合格率 | 令和6年度の合格率 | 令和8年度の受験申込者数 |
|---|---|---|---|
| 簿記論 | 11.1% | 17.4% | 26,001人 |
| 財務諸表論 | 31.9% | 8.0% | 20,428人 |
| 消費税法 | 10.1% | 10.3% | 9,715人 |
| 法人税法 | 13.5% | 16.4% | 4,824人 |
| 相続税法 | 13.8% | 18.7% | 3,248人 |
| 国税徴収法 | 13.8% | 13.0% | 2,696人 |
| 所得税法 | 13.0% | 12.6% | 1,574人 |
| 固定資産税 | 15.5% | 18.0% | 1,415人 |
| 酒税法 | 12.2% | 12.1% | 1,078人 |
| 住民税 | 17.8% | 18.2% | 739人 |
| 事業税 | 12.3% | 13.7% | 513人 |
出典は国税庁「令和7年度(第75回)税理士試験結果表(科目別)」と「令和8年度(第76回)税理士試験受験申込者数」です。
目を引くのが財務諸表論。令和6年度8.0%が、令和7年度は31.9%。1年で4倍近く動いています。簿記論も17.4%から11.1%へ下がりました。
つまり合格率は、その年の問題と受験層で決まる結果値であって、科目の難しさを表す固定値ではありません。「今年は合格率が高かったから来年も狙い目」という読み方は成立しないわけです。
受験者が実際に選んでいる科目
もうひとつの見方が、申込者数です。税法科目では消費税法が9,715人で最多、次いで法人税法4,824人、相続税法3,248人と続きます。
対して所得税法は1,574人。法人税法の3分の1以下です。選択必修は「所得税法か法人税法のどちらか」ですが、実際の選択は法人税法へ大きく偏っています。
理由ははっきりしています。顧問先の多くが法人だからです。法人税の申告書と別表は会計事務所の日常業務そのもので、勉強がそのまま仕事になります。
消費税法が最多なのも同じ構造です。課税・非課税・不課税の判定は、業種を問わずすべての顧問先で毎月出てきます。インボイス制度以降は判断の量がさらに増えました。
税法科目が実務のどこで効くか
科目は「受かりやすさ」ではなく「受かったあとに何ができるようになるか」で選ぶ。現場の感覚に近いのはこちらです。
- 法人税法:顧問先の大半が法人なら、申告書作成の精度が直接上がる。学習量は最大
- 消費税法:業種を問わず毎月の判定に効く。インボイス対応の相談にも直結
- 相続税法:資産税に力を入れる事務所では強い武器。扱わない事務所ではほぼ出番がない
- 所得税法:個人事業主・不動産オーナーの顧問先が多い事務所や、独立を見据える人向け
- 国税徴収法・住民税・事業税・固定資産税:学習量が小さく、5科目到達を優先する場合の現実解
判断の分かれ目は、勤務先や将来の顧問先の構成です。相続案件をまったく扱わない事務所にいるなら、相続税法の知識は合格後しばらく寝かせることになります。その2年を消費税法に充てたほうが、明日の仕事は軽くなります。
一方で、学習量の小さい科目(いわゆるミニ税法)だけで5科目をそろえる設計も否定はできません。税理士登録に必要なのは「5科目」であって、科目の組み合わせは問われないからです。ただし実務で使う税目は、登録後に別途学び直すことになります。
簿記論・財務諸表論から入る理由|日商簿記2級との違い
最初に受けるなら簿記論と財務諸表論。理由は3つあります。
1つ目は、受験資格が要らないこと。学歴や職歴を確認する前に、思い立った年から受けられます。
2つ目は、2科目の相性です。どちらも企業会計が土台で、学ぶ内容が重なります。同じ年に2科目とも申し込む人が多いのはこのためで、令和8年度の申込者数も簿記論26,001人・財務諸表論20,428人と、他の科目より一桁多い水準です。
3つ目は、評価されるのが早いこと。採用の場面で最初に見られるのは、この2科目の合格です。決算書を読み、仕訳の妥当性を判断できる人だと分かるからです。
日商簿記2級との違いは「速さ」と「理論」
日商簿記2級を持っていると簿記論は有利ですが、同じ試験ではありません。違いは2点です。
ひとつは処理量。簿記論は2時間で解き切れない量が出るのが前提で、どの問題を捨てるかの判断まで含めて問われます。もうひとつは財務諸表論の理論問題。会計基準の趣旨を文章で説明する出題があり、計算だけの学習では届きません。
なお日商簿記1級に合格すると、税法科目の受験資格(資格ルート)を満たします。簿記の学習を進めるルートが、そのまま税法科目の入口にもつながっているわけです。
働きながらの税理士試験|年1〜2科目で4〜6年の設計

働きながらのペースは、年1〜2科目。5科目そろうまで4〜6年というのが、現場でよく見る進み方です。最短2年という設計も理論上はありますが、それは学習に専念できる人の話です。
年齢が上がるほど合格率は下がる
国税庁の結果表は、年齢別の合格率も公表しています。令和7年度(第75回)の数字が下表です。
| 年齢区分 | 受験者数 | 合格率 |
|---|---|---|
| 20歳以下 | 1,742人 | 35.4% |
| 21〜25歳 | 6,752人 | 29.4% |
| 26〜30歳 | 6,420人 | 25.5% |
| 31〜35歳 | 5,100人 | 24.8% |
| 36〜40歳 | 4,674人 | 21.4% |
| 41歳以上 | 11,632人 | 11.5% |
きれいに右肩下がりです。41歳以上は11.5%で、20歳以下の3分の1以下。ここには「学習時間を確保できるか」という条件の差が出ています。
読み取るべきは「40代では無理」ではありません。1年でも早く1科目目に着手したほうが、科目を減らす工夫より効くということです。
会計事務所の繁忙期と試験日程はここで衝突する
働きながらの計画が崩れる原因は、能力より年間スケジュールにあります。会計事務所の仕事量と試験の学習期は、次のように重なります。
- 11〜12月:年末調整の準備が始まり、学習時間が最初に削られる
- 1月:法定調書・給与支払報告書・償却資産申告が集中(1月31日期限)
- 2〜3月:所得税の確定申告(3月15日)と個人事業者の消費税申告(3月31日)
- 4〜5月:3月決算法人の申告(5月31日)と受験申込み(4月20日〜5月8日)が重なる
- 6〜7月:直前期。答案練習の量がピークに達する
- 8月上旬:本試験。令和8年度は8月4日〜6日
問題は12月から3月です。基礎を固める大事な時期に、事務所の業務量が年間で最も重くなります。ここで学習をゼロにしてしまうと、4月に戻れません。受験をやめる人の多くは、8月の試験ではなく2月に脱落しています。
対策はシンプルです。繁忙期は「進める期」ではなく「維持する期」と割り切る。1日30分でも講義の復習だけは続け、伸ばすのは6〜7月と9〜11月に寄せる。年間を均等に組まないほうが、結果的に続きます。
もう1点、4〜5月の申込みは要注意です。3月決算法人の申告と完全に重なるため、申込みを忘れて1年を空ける人が毎年います。
働き方別の年数レンジ
| 働き方 | 1年あたりの現実的な科目数 | 5科目までの目安 |
|---|---|---|
| 会計事務所勤務(繁忙期あり) | 1科目(会計科目の年のみ2科目) | 4〜6年 |
| 一般企業の経理(残業が読める) | 1〜2科目 | 3〜5年 |
| 学習に専念 | 2〜3科目 | 2〜3年 |
この年数は公的な統計ではなく、現場で見る進み方の目安です。ただ、令和7年度に5科目到達したのが527人という事実(国税庁・同結果表)を踏まえると、「3年で終わる前提」で組んだ計画は途中で苦しくなります。
会計事務所で働きながら受ける人の実際の進み方
ここからは、制度の外側の話です。会計事務所や経理部門で働きながら受験する場合、実務と試験はどこまで助け合うのか。現場の見え方を整理します。
事務所は科目合格をどう評価するか
採用や担当替えの場面で、科目合格は明確な材料として扱われます。特に簿記論・財務諸表論の合格は、決算まで任せられる判断の根拠になります。
税法科目まで進むと、見られ方が変わります。法人税法や消費税法の合格者には、申告書のチェックや税務相談の一次対応が回ってきやすい。科目合格は「勉強中の人」ではなく「担当できる範囲が広い人」の印として読まれます。
もうひとつ現実的な効果があります。受験生に理解のある事務所では、7月から8月の試験前後に休みを取りやすい。この差は年に一度ではなく、毎年効いてきます。
実務と試験勉強が重なる部分・重ならない部分
「実務経験があれば有利」と言われますが、正確には科目によります。
- 簿記論:日々の仕訳と決算の知識がほぼそのまま効く。重なりが最も大きい
- 財務諸表論の理論:会計基準の趣旨を文章で書く力が要る。実務では鍛えにくい領域
- 法人税法:別表の作成経験は強い下地になるが、条文の構造理解は別途必要
- 消費税法:判定の勘は実務で育つ。ただし試験は例外規定の網羅性を問う
- 相続税法:資産税を扱わない事務所ではまったく重ならない
要するに、実務は「計算の下地」には効くが、「条文と理論」には効かない。ここを取り違えると、経験があるのに理論で落ちる状態が続きます。
逆に言えば、実務で毎日触っている税目を科目に選べば、通勤時間の復習と日中の業務がつながります。学習時間を物理的に増やせない社会人にとって、この重なりは大きい要素です。
受験しながら働く場所を選び直す分岐点
科目合格が2つ、3つと積み上がると、多くの人が同じところで立ち止まります。「この事務所にいて、残りの科目を取り切れるか」という問いです。
判断材料になるのは3つ。繁忙期の残業時間、試験前後に休みを取れるか、そして科目合格が給与に反映されているか。3つ目が動かない職場だと、学習の負担だけが個人に残ります。
いま辞めるかどうかは別の話です。ただ、自分の科目合格が市場でどう値付けされているかは、動く前に知っておいたほうがいい。相場を知らないまま5年を過ごすのが、いちばん取り返しがつきません。
会計士・税理士の領域は求人が専門特化しており、科目合格の評価も事務所ごとに差があります。転職するかどうかを決める前に、面談で「いまの科目でどの求人が見えるのか」「年収はいくらで評価されるのか」を確かめておくと、残りの科目に充てられる時間の見通しが立ちます。相談だけでも利用できます。
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税理士試験のよくある質問
受験を考えている社会人からよく出る質問をまとめます。
Q1:税理士試験は働きながらでも合格できますか?
できます。1科目ずつ受験でき、合格した科目は積み上がるためです。令和7年度(第75回)の受験者36,320人のうち41歳以上が11,632人で、社会人が長期戦で取る試験になっています。目安は年1〜2科目・4〜6年です。
Q2:税理士試験の受験資格がなくても受けられますか?
簿記論と財務諸表論は受験資格なしで誰でも受けられます(令和5年度・第73回から)。年齢や国籍の制限もありません。税法科目だけ、学識・資格・職歴・認定のいずれか1つを満たす必要があります。
Q3:税理士試験は何年かかりますか?
働きながらなら4〜6年が現実的なレンジです。学習に専念できれば2〜3年の設計も可能ですが、令和7年度に5科目へ到達したのは527人(国税庁・同年度試験結果)。短期前提の計画は途中で崩れやすくなります。
Q4:税理士試験の科目合格に有効期限はありますか?
ありません。合格した科目は、翌年以降の試験で免除申請ができます。国税庁の「第76回税理士試験受験案内」にも期限の定めはなく、10年空けても合格実績は残ります。
Q5:税理士試験の科目はどの順番で受けるのがいいですか?
簿記論・財務諸表論からが基本です。受験資格が不要で、2科目の内容が重なるうえ、採用の場面でも最初に評価されます。税法科目は、勤務先や将来の顧問先で実際に使う税目から選ぶと、学習が仕事に直結します。
Q6:税理士試験の受験手数料はいくらですか?
申込科目数で決まります。1科目4,000円、2科目5,500円、3科目7,000円、4科目8,500円、5科目10,000円です(国税庁「令和8年度(第76回)税理士試験公告」)。収入印紙で納付します。
まとめ
税理士試験の科目・受験資格・年数設計を、国税庁の公表データと実務の視点から整理しました。
- 税理士試験は会計学2科目+税法3科目の5科目。合格基準は各科目とも満点の60%
- 合格した科目に有効期限はなく、翌年以降は免除申請できる
- 簿記論・財務諸表論は受験資格が不要。税法科目は学識・資格・職歴・認定の4ルート
- 合格率は年で大きく振れる(財務諸表論は8.0%→31.9%)。科目は実務で使う税目から選ぶ
- 働きながらは年1〜2科目・4〜6年。繁忙期は伸ばす期でなく維持する期と割り切る
5科目という数字だけを見ると遠く感じます。ただ実際に進んでいる人は、5年後の合格ではなく「次の8月に受ける1科目」を見ています。区切って積み上げられることが、この試験のいちばんの特徴です。
まずは簿記論か財務諸表論を1科目。受験資格の確認も証明書の準備も要りません。申込みは例年4月下旬から5月上旬で、令和8年度は4月20日から5月8日まででした。
残りの科目を取り切れるかどうかは、学習法よりも働く環境で決まります。科目合格がいまの職場で正当に評価されているか、他ではどう値付けされるのかを知っておくと、あと何年で5科目に届くかの見通しが変わります。会計士・税理士に特化したエージェントなら、科目合格の段階に応じた求人と年収の相場を無料の面談で確認できます。
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免責事項
※本記事は令和8年度(第76回)税理士試験について、国税庁の公表資料(2026年8月時点)をもとに整理したものです。試験制度・日程・受験資格・手数料は改正される場合があります。受験の可否や必要書類の最終的な確認は、国税庁の最新の公表情報および受験案内をご確認ください。
